元特別支援学級担任のつぶやき①

ある教室の支援スタッフです。
大学を卒業してから35年間ずっと特別支援学級の担任をしておりました。
その中で学んだことや実践してきたこと、面白いと感じたことなど、ご紹介していきます!

まず初めに「さんすう」について。
今、教室に通っている皆さんはかなり学習が進んでいるので、必要のない知識かもしれませんが、
たし算をするときに、ずっと指に頼ったり、繰り上がりや繰り下がりになるとわからなくなったりする子は
いないでしょうか?

このあたりでつまづいている子は「数」ではなく、「量」を把握できていないことがよくあります。
簡単に言えば、具体物を指さして「いち、に、さん」と数える事が出来ても、
2つの集合体などを比較して「どっちが多い?大きい、、長い…」などの比較がわからない状態です。
えっ!?本当に!?思われるかもしれませんが、3年生くらいになって授業についていけなくなった子に
多く見られたのも事実です。
小学校の算数とは、具体物→半具体物→抽象となる、いわゆる「抽象化」をいかにするかにかかっていると思います。
このあたりが納得できていないと、具体物などの操作がほとんどなくなり、概念操作で式を解かなくてはならなくなる3年生あたりで、ギブアップしてしまう子が出てくるのだと思います。

子どもたちは自分がどこで分からなくなっているのか説明できません。
だからこそ関わる我々が、気づき、豊かに乗り越えさせたいですね。

他にもお伝えしたいことが多々ありますので、少しずつご紹介していけたらと思います。