「見るだけでも意味がある?」単純接触効果と勉強の関係について

こんにちは!

今回は、ご家庭での学習サポートのヒントとして、「単純接触効果」という心理学の考え方をご紹介します。

単純接触効果とは、同じものに繰り返し触れることで、それに対して親しみやすさや興味を持ちやすくなるという現象です。実はこの効果、勉強にも役立ちます。

たとえば漢字の表や英単語カードが部屋に貼ってあるだけでも、目にする機会が増えることで「なんとなく見たことある」「ちょっとわかるかも」と感じられるようになります。これは勉強のハードルを下げる大きな力になります。

ちなみに私たちの普段の支援の中でも、この効果を意識した関わりを行っています。
例えば、まだ学校で習っていない内容に入るときには、たとえ子どもが間違えたとしても、「違うよ」や「それじゃダメ」などの否定的な言葉はできるだけ使わないようにしています。

なぜなら、単純接触効果においては『最初の印象』がとても重要だからです。
もし初めて触れた学習内容に対して「わからない」「怒られた」「苦手かも」といったネガティブな感情が生まれてしまうと、そこから何度接触しても印象が悪化してしまい、勉強自体に対する抵抗感が強まる恐れがあります。

そのため、私たちは子どもたちが間違えたときも、「惜しいね!」「そうやって考えたんだね」「気づけたことがすごいね」と、前向きな声かけを意識しています。最初に少しでも「安心できる」「自信が持てそう」という感覚を持てることが、その後の学びの積み重ねにつながっていくからです。

ご家庭でも、リビングや玄関、トイレなど、ふと目に入る場所に漢字表やクイズなどを貼っておくことで、自然と学習内容に触れる機会をつくることができます。勉強が「知らないもの」「難しいもの」になる前に、「見たことある」「なんだか親しみやすい」と感じることが、学びへの第一歩になります。

小さな工夫と温かい関わりが、子どもたちの「できた!」という自信につながっていきます。
単純接触効果、ぜひご家庭でも気軽に取り入れてみてくださいね。